【なぜ虫歯ができるのか?原因と仕組みを歯科医がわかりやすく解説】

こんにちは!東急池上線・大井町線「旗の台駅」東口から徒歩30秒、
イオンタウン旗の台2階の歯医者、旗の台歯科・矯正歯科です。
「毎日歯みがきしているのに虫歯になるのはなぜ?」
「甘いものを控えているのに虫歯ができた…」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は虫歯は、ただ歯みがきをしているだけでは防げない病気です。
そこには明確な原因と仕組みがあります。
今回は、なぜ虫歯ができるのかを歯科医の視点でわかりやすく解説し、
今日からできる予防のポイントまでお伝えします。
虫歯とはどんな病気?
虫歯(う蝕)とは、歯が細菌によって溶かされていく病気です。 自然に治ることはなく、放置すると少しずつ進行していきます。
虫歯は「生活習慣病の一種」と考えられており、 できる人・できにくい人には明確な差があります。
なぜ虫歯ができるのか?基本の仕組み
虫歯は、次の4つの条件が重なることで発生します。
- ① 虫歯菌(ミュータンス菌など)
- ② 糖分(食べ物・飲み物)
- ③ 歯の質
- ④ 時間
この4つが揃うと、虫歯菌が糖を分解して酸を作り出し、 その酸によって歯が溶け始めます(脱灰)。
歯みがきしているのに虫歯ができる理由
「ちゃんと磨いているのに虫歯になる」という方は少なくありません。 その理由は次のような点にあります。
- 磨けていない場所がある(奥歯・歯と歯の間)
- 歯みがきの回数・タイミングが合っていない
- ダラダラ食べ・飲みが多い
- 唾液が少ない(口が乾きやすい)
特に歯と歯の間・歯ぐきとの境目は、 見た目以上に磨き残しが多く、虫歯の好発部位です。
甘いものを食べなくても虫歯になる?
実は、砂糖だけが虫歯の原因ではありません。
- パン・ごはん・麺類(炭水化物)
- スポーツドリンク・ジュース
- カフェラテ・甘いコーヒー
これらも体内で糖に変わり、虫歯菌のエサになります。 特に飲み物を少しずつ長時間飲む習慣は虫歯リスクが高いです。
虫歯になりやすい人の特徴
- 間食・飲み物の回数が多い
- 唾液が少ない・口呼吸
- 歯並びが重なっている
- フロス・歯間ブラシを使っていない
- 定期検診を受けていない
虫歯は体質+生活習慣の影響を強く受けます。
虫歯を防ぐために大切なこと
- フッ素入り歯みがき剤の使用
- 歯ブラシ+フロスの併用
- 食事・間食の回数を決める
- 唾液を増やす(よく噛む・水分補給)
- 定期的な歯科検診
初期の虫歯は痛くありません
虫歯は、初期段階ではほとんど痛みがありません。 そのため、気づかないうちに進行してしまうことが多いです。
定期検診では、見た目ではわからない初期虫歯も発見できます。
参考文献
- 日本歯科保存学会『う蝕治療ガイドライン』
- 厚生労働省 歯科疾患実態調査
- 日本口腔衛生学会:虫歯発生メカニズムに関する研究
- 東京医科歯科大学 予防歯科学講座資料