【冬に食いしばりがひどくなる原因とは?寒さと顎の意外な関係】

こんにちは!東急池上線・大井町線「旗の台駅」東口から徒歩30秒、
イオンタウン旗の台2階の歯医者、旗の台歯科・矯正歯科です。
「冬になると朝、顎がだるい」「歯が疲れている感じがする」
そんな症状はありませんか?
実は、冬は一年の中でも食いしばりが悪化しやすい季節です。
寒さ・冷え・ストレスが重なり、無意識に強い力で噛みしめてしまう方が増えます。
今回は、冬に食いしばりがひどくなる原因と、
放置すると起こるトラブル、今すぐできる対策を歯科医の視点でわかりやすく解説します。
1. 冬は「寒さ」で無意識に力が入りやすい
寒い環境では、人の体は体温を守るために筋肉を緊張させる反応を起こします。 このとき、首・肩・顎まわりの筋肉も同時にこわばります。
- 寒さで体に力が入る
- 歯を食いしばるクセが出やすい
- 顎の筋肉が休まらない
その結果、寝ている間や日中に無意識の食いしばりが増えてしまいます。
冬の食いしばりは「クセ」ではなく、 寒さに対する体の防御反応でもあります。
2. 冷えと自律神経の乱れが食いしばりを悪化させる
冬は寒暖差が大きく、自律神経が乱れやすい季節です。 自律神経が乱れると、リラックス時でも体が緊張状態になりやすくなります。
- 日中も上下の歯が接触している
- 気づくと噛みしめている
- 寝ている間の歯ぎしりが強くなる
これらはすべて、冬に増えやすい食いしばりのサインです。
3. 冬の生活習慣も食いしばりの原因に
冬特有の生活習慣も、食いしばりを助長します。
- 厚着で肩・首がこる
- スマホ・PC時間が増える
- 運動不足で筋肉が硬くなる
- 年末年始のストレス・疲労
これらが重なることで、 顎の筋肉が常に緊張した状態になってしまいます。
4. 冬の食いしばりを放置すると起こるトラブル
食いしばりをそのままにしておくと、次のような症状につながることがあります。
- 顎の痛み・顎関節症
- 朝の頭痛・肩こり
- 歯のすり減り・ヒビ
- 詰め物・被せ物が外れる
- 歯周病の悪化
5. 今すぐできる冬の食いしばり対策
軽度の食いしばりであれば、次の対策が有効です。
- 首・肩・顎を冷やさない(マフラー・ネックウォーマー)
- 日中、歯が当たっていないか意識する
- 入浴でしっかり体を温める
- 寝る前に首・顎のストレッチ
- ストレスを溜め込まない
・顎を強くマッサージする ・無理に鳴らす → 逆に痛みが悪化することがあります。
6. 歯科でできる冬の食いしばり対策
症状が強い場合は、歯科での対応が効果的です。
- ナイトガード(マウスピース)で歯と顎を守る
- 噛み合わせのチェック
- 顎関節・筋肉の評価
ナイトガードは、 寝ている間の強い噛みしめから歯を守り、顎の負担を軽減します。
参考文献
- 日本顎関節学会『顎関節症診療ガイドライン』
- 日本補綴歯科学会:ブラキシズムに関する臨床研究
- 日本自律神経学会 冷えと筋緊張に関する報告
- 東京医科歯科大学 顎関節・咬合研究資料