【口内炎が治らない原因5つ|早く治す方法と受診の目安を歯科医が解説】

こんにちは!東急池上線・大井町線「旗の台駅」東口から徒歩30秒、
イオンタウン旗の台2階の歯医者、旗の台歯科・矯正歯科です。
「口内炎が痛い…」「1週間以上治らない」
そんなお悩みを抱える患者さんはとても多いです。
実は、口内炎には放っておいて治るタイプと、
治らず長引く“悪化しやすいタイプ”があります。
今回は、口内炎が治らない主な原因5つと、
早く治すための正しい対処法・病院に行く目安を、歯科医の視点でわかりやすく解説します。
1. 栄養不足(特にビタミンB群・鉄分)
口内炎が長引く原因として最も多いのが、栄養不足です。 特に不足しやすいのは次の3つ。
- ビタミンB2 … 粘膜の修復を助ける
- ビタミンB6 … 炎症を抑える
- 鉄分 … 粘膜の回復に必須
偏った食事・忙しさによる食事の乱れで不足すると、 口内炎が治りにくくなります。
舌・唇の口内炎が頻繁にできる人は、ビタミンB群不足の可能性が高いです。
2. ストレス・睡眠不足
ストレスや睡眠不足は免疫力を下げ、 口内炎が治らない・繰り返す最大の原因です。
- 仕事や学校の疲れ
- 睡眠の質の低下
- 生活リズムの乱れ
これらが続くと、体のバリア機能が落ち、 粘膜の回復が遅くなります。
3. 口の中の傷や刺激(誤って噛む・矯正装置など)
物理的刺激も口内炎の大きな原因です。
- 頬や舌を噛んでしまう
- 歯がとがって当たっている
- 矯正装置や詰め物が擦れている
傷から細菌が入り炎症を起こすため、治るまでに時間がかかります。
4. 口腔内が不潔・乾燥している
口の中が乾燥していると、唾液による自浄作用が弱まり、 治癒が遅くなるだけでなく悪化しやすくなります。
- 長時間のマスク
- 口呼吸
- お口の乾燥(ドライマウス)
これらが続くと炎症が治まりにくくなり、 痛みが長引きやすくなります。
5. 病気が隠れているケース(要注意)
まれですが、次のような病気が原因のこともあります。
- ウイルス感染(ヘルペス性口内炎など)
- 自己免疫疾患
- 貧血
- お口のがんの初期症状に似ることも
2週間以上治らない口内炎は、一度歯科でチェックすることをおすすめします。
口内炎を早く治すための正しい対処法
- ビタミンB群を意識して摂る(レバー・卵・納豆など)
- 刺激物(辛いもの・熱いもの・酸味)を避ける
- 市販薬の貼り薬・塗り薬を使用
- お口の保湿(口腔保湿ジェルの使用)
- ストレスと睡眠を見直す
- うがいで清潔を保つ
・つい触る、こする ・アルコール入りマウスウォッシュを多用 ・痛いからと歯みがきを避ける → 悪化します。
歯科を受診すべき目安
以下に当てはまれば受診をおすすめします。
- 2週間以上治らない
- 痛みが強くて食べられない
- 繰り返し同じ場所にできる
- 熱・だるさを伴う
- 範囲が広い、大きい
当院では、口内炎のタイプ判別、刺激要因のチェック、 必要に応じて処方薬やレーザー治療も行います。
参考文献
- 日本口腔外科学会『口腔粘膜疾患ガイドライン2022』
- 厚生労働省『歯科疾患実態調査』
- 日本補綴歯科学会:粘膜疾患に関する臨床研究
- 東京医科歯科大学 口腔粘膜外来資料